誰しもみんな成長して自分の理想とする生活や人生を送りたと考えていると思います。私のその一人です。でも全ての人が成長、成功する訳ではありません。私が今まで読んだ本に京セラの稲盛和夫氏の本がありますが、その中には以下のようなことが書かれておりました。
・成果の方程式
人の成長や成果は以下の方程式で成り立っているようです。
能力 × 情熱 × 考え方 = 成果
この方程式は掛け算のため、どこかが『0』だと成果は『0』になりますし、どこかが『マイナス』だと成果は『マイナス』となってしまいます。中でも重要なのが、『考え方』だそうです。考え方がマイナス(間違えている)だと、いくら能力が高くても成果はマイナスとなってしまいます。今巷で良く聞く、特殊詐欺とかは同じ類のもので、その頭の良さを良い方向に向ければ世の中に貢献できたでしょう。非常にもったいない。
・成長のために最も大切なことは
さて、ここからが本題です。上記方程式は人財成長サポートに携わっている当社にとっては非常に重要な要素となります。よく経営者や人事部長から『我社は人財育成に積極的です。外部セミナーに毎年こんだけのコストを投資しております。』とお聞きします。はたしてセミナー受講させることが成長となるのでしょうか?これはある意味有効だと思いますが、十分条件ではありません。『馬を水飲み場に連れていくことは出来ても水を飲ませることはできない』という諺がありますが、それと同じで学ぶ心境になっていない人に無理やり知識を押し付けたとしても吸収しません。
つまり、上記方程式の『考え方』を正しい方向に合わせてあげる必要があります。マインドセットです。マインドセットとは、「無意識の思考・行動パターン」「固定観念や思い込み」「物事を捉える時の思考の癖」を意味する言葉です。 なぜあなたは仕事しているのか?なぜあなたはここで働いているのか?働くことはどういうことなのか?そして、それらの解はどこにあるのか?どう行動すべきなのか?等、より良く生きるための『考え方』に矯正してあげる必要があります。そしてこのプロセスはじっくりと向き合いその人の思考パターンを知る必要があるため時間を要します。つまり、人の成長には時間が掛かるということです。
・誤った現代の考え方
昨今の風潮は『タイパ=タイムパフォーマンス』を求めがちです。それは経営でも同様です。とにかく手っ取り早く済まそうとします。人材に対する考え方もそうです。その結果『人』は資本ではなくコストとして見られるようになってしまいました。従って、赤字になれば人を切るという考えになりがちなのです。私はビジネスを有利に進めるためには『人』による差別化が重要だと考えてます。人による差別化は他社がそう容易く追いつくことができないからです。
かつて松下電器の松下幸之助氏は記者から『松下電機は何を作っている会社ですか?』という質問に対して『松下電器は人を作る会社です。併せて家電を作ってます。』と回答されました。今一度、『人を第一に考える』そういう時代に戻って欲しいものです。
ダイナリンクス合同会社
代表 松井康成
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