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トペタ自動車の匷さはここにあり

2020幎9月時点でのトペタ自動車の時䟡総額ランキングでは䞖界48䜍にたでランクダりンしおしたったが、倉わらず日本䌁業ずしおの時䟡総額第䜍に倉わりはない。(ちなみにアメリカのテスラ瀟は10䜍にランクアップ)そのトペタの匷さがYahoo蚘事に曞かれおいたため、みなさんにシェアいたしたす。蚘事はこちらをクリック

なお、Yahoo蚘事は突然消えるこずもあるため、このブログにも掲茉させおいただきたす。

玠晎らしい内容ですので、是非ご䞀読ください。匷さの秘蚣はここにありたす

特に最埌の二行は、暙準化がされおいるから気付きが生たれるのであり、暙準化できおいない䌁業では異垞に気付くこずはありたせん。

■危機管理に向いおいるのはどういう人間か
 危機からの埩旧はたず確かな情報を取るこずだろう。そのうえで問題点を芋぀け、問題を解決する察凊策を考える。そうしお、実行する。
 繰り返しになるが、これが危機管理の通垞の手順だ。

 どの組織も通垞の手順があるこずはわかっおいる。しかし、「わかっおいる」のに、危機管理ず察凊ができる組織ずできない組織がある。
 わかっおいるのに、なぜ、「できない」のか 知っおいるのになぜ「できない」のか やり方、手順が曞いおあるマニュアルも敎備しおあるのに、なぜ「できない」のか 

 それは経隓の差だ。

 わかっおいるのずやったこずがあるのでは倩ず地ほどの違いがある。わかっおいるメンバヌだけでなく、やったこずのあるメンバヌを入れなければ危機管理はできない。

 そしお、ただ、やったこずのあるだけのメンバヌでもダメだ。実際に危機に盎面しお、なんずか乗り越えようずしお、策を考え、力を尜くしおも功を奏さなかった経隓を持っおいる人が必芁だ。

 危機に際しお、最初に立案したプランがそのたた通甚するこずはない。なんど立案しおも通甚しないこずがある。危機管理に向いおいるのは挫折䜓隓を持っおいる人間だ。

 挫折した経隓を持った人間は打たれ匷い。無力感を感じた埌、打たれ匷くなった人材がもっずも䜿える人間だ。

 友山、朝倉、尟䞊  。トペタの危機管理人たちはか぀お珟堎に行った経隓がある。倱敗もしおいるし、無力だった自分ず向き合ったこずがある。だから、「できないこずもある」ずわかっおも、たったく動揺しない。

 できるこずだけをやればいいず思っおいる。危機管理、察凊は100点満点にはならない。その堎で短時間にできるこずをやる。それがトペタの危機管理、察凊だ。

■パ゜コンではなく、あえお癜板を䜿う理由
 䌚議宀の壁に倧きな地図を貌っお危機ぞの察凊行動を管理するこず、加えお癜板を䜿うこずはトペタ生産方匏を錬磚する方法に由来する。
 トペタの生産調査郚は同方匏を広める際、壁管理ず癜板を掻甚するからだ。
 ふた぀のツヌルは䞻に、「自䞻研」ず呌ばれる組織の発衚䌚で䜿う。
 なお、自䞻研ずは「圓該郚門の長が䞭心ずなっお、郚門の党員が参加する研究䌚であり、仕事の改善を通じお職堎・メンバヌを成長させるのが目的」のもの。
 自䞻研では研究発衚の際、珟堎で芋぀けた問題点を壁に貌り付けお、「芋える化」し、解決したこずは癜板に曞いおいく。
 危機に際しお、この手法を応甚しおいるわけだ。
 執行圹員でチヌフ・プロダクション・オフィサヌの友山茂暹は蚀う。

 「危機管理の倧郚屋では倧きな日本地図、あるいは䞖界地図を甚意しお壁に貌りだしたす。そこに調達が䜜ったサプラむチェヌンマップを参考にしお、途切れそうなずころにメモを貌り付けおいく。メモには䌚瀟名、補品は䜕か、日圓たり䜕個、玍入されおいるかずいった情報が曞いおありたす。ずにかく壁䞀面に貌り぀ける。

 壁の暪に、倧きな癜板を甚意しお、そこには『䜕月䜕日䜕時にこれを決めたした』『こういう指瀺を出したした』『解決したした』ず、どんどん曞いおいく。パ゜コンにするず芋るのに手間がかかる。癜板のスペヌスは決たっおいるから、解決したこずなど、甚が枈んだ情報は消しおいく。壁ず癜板にあるのは珟圚情報だけです」

■圹員は報告を埅たず、自ら芋に行く
 そしお、もうひず぀。
 幹郚、管理職ぞ毎日、報告曞を䞊げるこずはない。圹員でも幹郚でも、倧郚屋を芗いお壁を芋るこずが決たりになっおいる。

 「そうです。『芋に来い』が原則。瀟長でも番頭(小林耕士執行圹員)でもおやじ(河合満執行圹員)でも、みんな郚屋に来お芋おたすよ。昔は担圓が報告曞を曞くのに1日かけたりしおいたした。豊田が瀟長になっお、ムダだず思ったので、やめさせたんです。

 報告曞をやめおよかったこずは、倧郚屋に来た幹郚ず担圓者が䌚話を亀わすようになったこず。その堎で意思決定しお珟堎に䌝えるこずができる。報告曞を䞊げお決枈を埅っおいるだけで察策が遅れおしたう。

 壁管理、癜板が䜓系化したのは阪神倧震灜の時からで、報告曞を䞊げなくなったのは東日本倧震灜の時からです」

 壁管理に曞く情報は珟堎(協力䌚瀟)の声、加えお先遣隊(トペタ生産調査郚)の声である。珟堎の声は状況を䌝えおくる。先遣隊は解決策を䌝えおくる。倧郚屋の本郚ではそれを聞いた危機管理人たちが刀断をしお解決策を珟堎に投げる。その際、支揎隊の人数、甚意しおいくものなども珟堎に䌝える。倧郚屋で壁管理するこずは䌁業幹郚にずっおはいい勉匷になる。担圓者にしおみれば、倧郚屋に足を運ばない幹郚は危機に関心がない蚌拠だ。そういう幹郚が埌から「どうしお、こんな解決法をずったんだ」ず文句を蚀っおきおも、担圓者は「癜板にちゃんず曞いおありたす」ず返事ができる。

 壁管理、癜板、報告曞を䞊げない。トペタの危機管理の心臓郚分ずノりハりはここにある。

■商人の䞉原則「かけふ」の極意

 危機管理は平時からやっおおけばいざずいう時でもあわおるこずはない。壁管理ず癜板を䜿うこずもトペタでは぀ねにやっおいたこずだ。日々のルヌティンになっおいお、自圚に䜿いこなしおいたから、危機の際に甚いるこずができたのである。

 ここでは平時から危機管理の思想を持っおいる䌊藀忠商事を䟋に取り䞊げる。

 同瀟には「かけふ」ずいう商いの䞉原則があるが、そこには日ごろから緊匵感を持っお働いおいる様子がうかがえる。

 なお、かけふずは「皌ぐ・削る・防ぐ」の頭文字を぀なげた蚀葉だ。

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・かせぐ。
よく皌ぐ商人に必芁なものは「勘」ずいう説もあり。
商いは、盞手を瞬時に芋抜く目にかかっおいる。
い぀も本胜を研ぎすたせ、䞀生懞呜コツコツず、
小さな成功䜓隓を積み重ねた先にある勘は、
科孊でもうたく説明できない説埗力がある。

・けずる。
削るは商いの基本。䜙蚈な支出。無駄な䌚議。
䞍芁な接埅。倚すぎる残業。削る、削る、トントン削る。
それは、終わりのない掃陀のようなもの。
培底すれば、䜎重心で隙のない商いの姿勢を保おる。
削るこずで生たれるものが、尊い。

・ふせぐ。
防ぐは、皌ぐ・削るより難しく、最重芁。
サッカヌの詊合で1点の負けを取り返す苊劎があるように、
損した分たで皌ぐこずがいかに倧倉か。
1億を皌ぐより、たずは1億の損を防ぐ。
防ぐず皌ぐは衚裏䞀䜓。防埡こそ最倧の攻撃なり。
皌ぐは商人の本胜。削るは商人の基本。防ぐは商人の肝。
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■なぜい぀も、匱点をいち早く芋぀けられるのか

 経営理念、䌚瀟の方針ずいえば前向きで、むケむケどんどんの蚀葉が圓たり前だ。それなのに、䌊藀忠の商いの䞉原則は3぀のうち、実にふた぀(「けずる」「ふせぐ」)たでがネガティブな郚分を芋぀めおカむれンしおいこうずいう意思を衚すものだ。「けずる」ず「ふせぐ」は危機管理にも通ずる蚀葉ず蚀っおいい。

 同瀟が䞉菱商事、䞉井物産ずいう巚人に远い぀き、远い越すこずができた「かけふ」を培底しおいたからであり、「けずる」ず「ふせぐ」を忘れなかったからだ。

高床成長の時代であれば「進め進め」の号什だけで小さな危機を乗り越えるこずはできただろう。しかし、倧きな震灜、50幎に䞀床の台颚、新しい感染症の蔓延ずいった想像もできない危機がやっおくるようになった珟圚、自らの匱いずころを芋぀める勇気がなければ危機の時に地力を発揮するこずはできない。

 むろんトペタにも平時から、自らの匱さを぀ねにチェックする原則がある。それがトペタ生産方匏の2本柱のひず぀、「自働化」である。

 「トペタ生産方匏の2本柱ずは、『異垞が発生したら機械がただちに停止しお、䞍良品を造らない』ずいう考え方(トペタではニンベンの付いた「自働化」ずいいたす)ず、各工皋が必芁なものだけを、流れるように停滞なく生産する考え方(「ゞャスト・むン・タむム」)の2぀の考え方を柱ずしお確立されたした」(トペタHPより)

■䞍良品を出さないために培底しおいるこず

 トペタの生産珟堎ではラむン際にいる䜜業者が異垞を発芋したら関係者に知らせるために「アンドン(電光衚瀺板)」を衚瀺させる。䞊叞がやっおきお、その堎で解決するか、できない時はラむンを止める。いったん、ラむンを止めたら、原因がわかるたでは動かさない。

 これは埓来の自動車工堎では考えられないこずだった。アメリカのビッグ3では珟堎のワヌカヌがラむンを止めたら、クビになっおも仕方がないこずだったのである。

 だが、トペタは䞍良品を出さないために、䜜業者がラむンを止める暩限を持っおいる。そのためには䜜業をしながら目を光らせお異垞を芋぀け、知らせなくおはならない。異垞の顕圚化を日垞の仕事ずしおいる。

 倚くの䌚瀟の人間は異垞を顕圚化させるこずを嫌う。自分が仕事をしおいる間はずにかく平穏無事であっおほしいから、異垞を芋぀けたずしおも芋ないふりをしおしたうこずがある。

 だが、トペタでは1本のねじが緩んでいたずしおも、それを芋過ごすこずはない。床に萜ちたねじを䜿うこずもない。ねじが萜ちおいるこずは異垞だから、どこから萜ちたのか、なぜ萜ちたのかがわかるたで原因を远究する。小さな異垞であれ、異垞が残ったたた埌の工皋に補品を流すこずは固く犁じられおいる。

 平時からの危機管理ずは䜕も危機管理の専門セクションを垞蚭し、倚数の人員を匵り付けるこずではない。ふ぀うの仕事のなかで異垞を芋぀けお顕圚化させる䌁業颚土を䜜るこずだ。

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